#37:絵を描いてみたいです

こんにちは。

 

本日もいつかできたらいいな、と心の隅にあることから一つ。

絵を描いてみたいです。(8-3)

 

皆さんは、幼少から学生時代にお絵描きや美術の時間を楽しみにしていましたか。

幼少時には楽しかったとか、中学時代は楽しむことはなくても、普通の授業の一つで特に印象が無かった方もいるかもしれません。

 

私は、幼稚園生迄は、クレヨンでいたずら書きをしたり、家具にシールを貼ってみたり、読んだ絵本を真似して描いてみたりと勝手気ままに遊んでいました。

小中高校では、授業時間内に作品を仕上げられず、苦手意識が付いてしまいました。

 

それでも、唯一、褒められた記憶があります。

高校の美術授業に教育実習の先生が来て、油絵を教えてくれました。テーマは静物。約4回の授業でひとり1作品仕上げることになりました。私は、できたところまでの未完成で提出しました。

最後の授業では、クラス全員の前で、教育実習の先生が一人ひとりの作品を生徒と会話しながら、良いところ、改善点を伝えてくれました。美大進学の為に研鑽を摘んでいる生徒が多いクラスで、素晴らしい作品が続き、良い点や改善のための具体的技術指導が続きました。私の作品がイーゼルにかけられ私が前に立つと、未完成であるかと問われ、はいと答えました。

「この絵は、構図が素晴らしく良い。静物の形は正確ではなくても使っている色で、あなたがよく観察しているのが解る。未完成だけれど、これはとてもいい絵です。続けてね。」と一気に話してくれました。いつも未完成という結果を叱られていましたので、混乱した気持ちで作品を受け取り席に戻りました。すると、近くの生徒から未完成なのに、と言われて、またいつもの私に戻りました。

 

今にして思えば、教育実習の先生は、技術指導するレベルに無い生徒が美術を嫌いにならないよう、私の背中に手を当てる思いで発言したと思います。約45年前に出会った、あの授業のお蔭で、今の私は美術鑑賞が大好きです。名前も忘れた今となっては、教育実習の先生に会ってお礼をいう機会は無いでしょうが、心の中で感謝を伝え、嬉しい記憶の一つとして大切にしていきます。

 

一方、未完成の体験しか持たない私は、自分で絵を描くことを諦めてしまいました。美術が好きな今、ひとつの作品だけでも、どんなサイズでもいいから、自分で作品を仕上げる体験をしたいと願っている自分がいます。それが心の片隅にあることをここに書いて、いつかを具体的にすることを覚えておきます。

 

健やかな一日をお過ごしください。

では、また。