#50:キャリアコンサルタント技能士2級受験に向けて~4 関係構築力

 こんにちは。

 

本日も、続けて「キャリアコンサルタント技能士2級受験に向けて」に関する準備について書き留めていきます。 参考図書は昨日の掲載と同じ3冊です。

評価区分の2つ目 「関係構築力」について、参考図書を引用しつつ、自分の理解をまとめていきます。(下線部分は私が注意したいと思った点で、参考図書にはありません。ご了承ください。)

 

2.関係構築力:キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて、相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき、成長するような相談を安定的に進めることができること。

 

前半の記述「キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、・・・」は、基本的態度を指していると考えます。

 

◆カウンセリング理論とスキル:

続く中盤では、「様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて、・・・」と記載されています。キャリアカウンセリングには、折衷的・包括的アプローチが適しているとされ、代表的なカウンセリング理論は、アイビーのマイクロカウンセリング、カーカフのヘルピングと記載されています。

 

①マイクロカウンセリング:プロセスは4つに大別される。「マイクロ技法の階層表」としてまとめられている。(『キャリアコンサルティング理論と実際』 P284 を参照ください。)

  1. かかわり行動→聴く姿勢。これにより、コミュニケーションが成立し、クライアントを励ますことになる。(視線の合わせ方、大尉の取り方、声の調子、非言語的励まし
  2. かかわり技法→言語レベルの傾聴。クライアントの心の枠組みに沿ったもの。(開かれた質問、閉ざされた質問、はげまし、言い換え、要約、感情の反映、意味の反映)
  3. 積極技法→能動的で、相手の問題解決を促す。(指示、倫理的帰結、解釈、自己開示、情報の提供、説明、教示、フィードバック、カウンセラーの発言の要約)
  4. 技法の統合→いろいろな技法を組み合わせて、コミュニケーションをスムースにして、問題解決する方向に持っていく。ラポール、問題の評価、目標の設定、目標に対するアプローチの設定、実行を順次進める。)

 

 ②ヘルピング:一般の人も使える技法と位置付ける意図で、支援する側をヘルパー(コンサルタント)、支援を受ける側(クライアント)をヘルピーと呼ぶ。

  1.  事前段階→ラポールの形成。(関わりへの準備、献身的なかかわり、観察、傾聴)
  2. 第一段階(応答技法)→言葉による応答により、ヘルピーが今どんな状況にあるか明確にする。ヘルピーの自己探求を目指す。(事柄への応答、感情への応答、意味への応答)
  3. 第2段階(意識化技法)→ヘルピーがどんな状態になりたいのか、目的地を明らかにする。ヘルピーの自己理解を促す。(意味、問題、目標、感情の意識化)
  4. 第3段階(でほどき技法)→目標達成の計画を立て、実行する。(目標の明確化、行動計画の作成、スケジュールと強化法の設定、行動化の準備、各段階の検討の手ほどき手法)

 

2つの技法には、面談全体の流れが記載されています。これらの技法を基にした面談の進め方ができているかを確認される、と理解しました。

それぞれ4段階あり、それぞれの前半2段階で強調されているのが、非言語を含めた傾聴によるラポールの形成と、言語によるコミュニケーション(質問と応答)を通して、クライアントの今の課題と内面にアプローチしていくと理解しました。

後半の記述「相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき、成長するような相談を安定的に進めることができる」に繋がると思います。

特に、「自分に気づき、成長するような」と記載していますので、自分が気づいていない課題を認識し、それによる視野の拡大を成長と捉えるたいと思います。

 

◆非言語と言語によるかかわりについて:カウンセリング技法の解説内にこの2点がありましたので、かみ砕いていきます。

①非言語

感情や行為の伝達の手がかりは、表情 55%、声の調子 38%、言語による伝達 7%

と言われている。クライアントとのラポール形成への影響が強いのは非言語。

  • 表情や仕草→適度に視線を合わせる、少し前のめりになる、頷く等。
  • 声の調子→クライアントに合わせた声のトーンとスピード。

②言語:効果的な質問で、クライアントの話を具体化し、課題に焦点を当てる

  •  最小限の励まし→相槌 (ええ、うんうん、はい、)
  • 開かれた質問→5W1Hを意識して、クライアントが主体的に話せるようにする。
  •  オウム返しをし過ぎない。→聴いてもらえてないと感じる。
  • 確認→クライアントの曖昧な話を具体化する。このプロセスでクライアントが気づいていない事に自ら気づき、整理されていく。
  • 明確化→クライアントが抱く曖昧な感情をコンサルタントが汲み取り、言語化する
  • 要約→コンサルタントがクライアントから聴いた話を要約し、クライアントと確認していくことで、問題を明確化していく。

 

クライアントの話、感情共に、曖昧な表現を具体化するように質問していくことで新しい気づきに繋げる。それをクライアントとコンサルタントが一緒に取り組むと考えるここと。

個人的には、クライアントの課題に対して、共に取り組む姿勢を忘れないようにしたいと思います。

 

 

健やかな一日をお過ごしください。

では、また。