#50:キャリアコンサルタント技能士2級受験に向けて~3 基本的態度
こんばんは。
50番目に挙げた、「キャリアコンサルタント技能士2級受験に向けて」に関する準備について書き留めていきます。
下記3冊の参考図書を参照しながら、評価区分について参考図書を引用しつつ、自分の理解をまとめていきます。
- 「キャリアコンサルティング理論と実際 カウンセリング、ガイダンス、コンサルティングの一体化を目指して」 木村 周 著
- 「キャリアの心理学」 渡辺三枝子 編著
- 「新時代のキャリアコンサルティングーキャリア理論・カウンセリング理論の現在と未来」 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 著
2 級実技(面接)試験の評価区分は4つ掲示されています。本日は1つについて進めます。
1.基本的態度:キャリアコンサルタントとして自分をありのままに受容し、言語・非言語で表現し、多くの場合、一致していること。また、必要に応じて相談者の個別問題に応じた支援(助言・情報提供等)を適切に行うことができること。
キャリアカウンセリングのアプローチは4つに分類され、以下は主なもの。
- 感情的アプローチ:感情重視→ロジャースの来談者中心カウンセリング、フロイトの精神分析的カウンセリング
- 認知的アプローチ:思考過程を強調し、概念や信念が感情に及ぼす影響を重視→エリスの論理療法(REBT)
- 行動的アプローチ:行動、社会的・環境的要因を重視→ウォルビの系統脱感作、主張訓練(アサーション)
- 折衷的・包括的アプローチ:一つだけに限定しない→アイビーのマイクロカウンセリング、カーカフのヘルピング。
◆キャリアカウンセリングには、折衷的・包括的アプローチが適しており、このアプローチの基本が6点述べられていますが、共通するのは、「人(クライアントもカウンセラー自身も共に)が持つ力を信じて、そこに在る」と思いました。
- 人は自分自身の目標を把握し、意思決定することができる。
- 人は自分が思っている以上に環境を管理できる。
- 人は新しくて良い方法を学ぶ事ができる。
- カウンセラーはクライアントに教示しないが、援助、助言はできる。
- カウンセラーは、クライエントへの援助する為に、資源と方策を用いる。
- クライエントの進歩を監査し、プロセスを評価するのは、カウンセリングの中の一部として組み込まれる。
◆基本的態度を支える根幹3点:評価区分にある文章の前半はこの部分が対象と思います。
参照図書内で、繰り返し注意喚起されていたのは、「相手の役に立つ支援をすること。カウンセラーのひとりよがりの支援をしないこと。」でした。
その根幹には、ロジャースの理論に基づいた3点があり、それを抑えていることは必須。
- 受容→相手のそうせざる得ない何か、に配慮しながら、相手の話を丁寧に聴こうとする態度。
- 共感→相手の感情をくみ取り、理解し、それを示そうとすること。
- 自己一致→自分自身の感情をごまかそうとしないこと。
◆基本的態度について主要3点:
その上で、基盤となる主要点が3つ。
1)人と繋がる力(ラポール形成):安心して話せる関係を構築する力。
「相手への敬意」と「言語・非言語的技術」を使って実践すること。
2)問いかける力:意図により質問を使い分ける力。
- 「データを集める質問」→事実や認識を問いかける。
- 「診断的質問」→理論的知識や経験に基づく仮説検証や、相談者の状況を見極める情報を得る。(どんな気持ちですか?)
- 「対決的質問」→相談者の気持ちに介入する意図を持つ。(~ですか?、いかがでしょうか?)
上記の1)と2)を活用し、主訴を引き出そうとする態度で、相談者の言葉にならない言葉に目を向けて、表現された言葉の真の意味をくみ取ること。
主訴を引き出した上で、3)の中で適切な役割を担う。
3)支援者としての3つの役割:相談者の状況によって使い分ける。(シャインの理論から
- 情報やサービスを提供する専門家
- 診断して処方箋を出す医師(アセスメントする役割)
- 公平な関係を気づき、必要な支援を明らかにするプロセス・コンサルタント
評価区分の後半部分にて、支援者としての役割を示唆していると思いました。
そこに至る過程にあった、「人と繋がる力」と「問いかける力」で主訴を引き出すことが意図されていると考えます。
参照する図書を通して、現時点で基本的態度については、
「今、目の前の相談者が直面している課題」に対して
「人を信じて」向き合い、
「相談者のための支援」をする態度
と、理解しました。
これからの経験を通して変化があれば、修正していきます。
健やかな一日をお過ごしください。
では、また。