#6:積読本を読み進めます~12冊目読了して(4)
こんにちは。
5月連休最終日。晴天に恵まれ、爽やかな風も吹く日曜日でした。
本日、積読本の12冊目を読了しました。
なぜ人と組織は変われないのかーハーバード流自己変革の理論と実践
ロバート・キーガン リサ・ラスコウ・レイヒー 著
池村 千秋 訳
こちらの本は、3部構成になっています。【】内は記載された目次で、→以降は私の解釈です。
第1部:【’変われない’本当の理由】→変われない本当の理由を分析し、それへの変革方法を提示
第2部:【変革に成功した人たち】→その変革方法で成功した事例と要点解説
第3部:【変革を実践するプロセス】→読者が変革に取り組む場合の手順と注意点
この本は、変革に向けて進み、振り返りにこの本を手に取り、修正していく過程を含めて読書中かもしれません。
提示された変革方法は、『免疫マップ』として、下記のように記載されています。
- 改善目標:実現したい状態
- 阻害行動:改善目標を阻んでいる行動(事実)の全てを具体的に書き出す。
- 裏の目標:阻害行動と正反対の行動をとった時に、起きると予想される最も恐ろしい事態は何かを具体的に挙げて、そこに伴う感情を捉えること。多くは不安や恐怖に根差しているので、それに当たるまで掘り下げること。
- 強力な固定観念:裏の目標を支えている観念。これまでに何らかの面で正しいと感じて来たことを表面に引っ張りだして検証する。
強力な固定観念は、これまで自分自身の中で抱えて来たものなので、その観念を手放しても最悪で最恐の事態が起こるのか、起こらないかの「実験」を重ね、結果として起きない事を体験する過程を経て、改革が進んでいく。
改善目標に置いている姿も、強力な固定観念を持つことも、人の心の中にある本当の想いでそれぞれに嘘はなく、矛盾の内在に気が付く事から改革が始まるよ、と示唆されたと思います。
また、強力な固定観念は、長く心の中で醸成された思い込みや感情ですので、それを変えるには、相応に長い時間が必要だと思います。変わりたい姿への強い想いと、これまでの観念を手放しても安全であるという確認が取れること、変革へ取り組んでいる人を応援する環境が変革を早めるのでしょう。どれも人の感情に働きかけていること。感情が及ぼす人への影響を再認識しました。
この本の最終章で書かれた2つの文に、これからでも始めればいいのだ、とエールを受け取りました。
大人になっても成長できるという前提に立つ
大人の学習は「将来の旅に向けた準備」ではなく、あくまでの「旅のプロセスそのもの」なのだ。(403ページ )
(変革に)求められるのは、知性を高めること。精神的に熟成させること。それまでものごとを見ていたレンズと距離を置き、そのレンズ自体を客観的に見られるようにすること。・・・・「主体」から「客体」に移行させること。(411ページ)
自分は成長できる前提に立って、『免疫マップ』と表現された変革方法を身近な事例で小さく試みてみます。
健やかな一日をお過ごしください。
では、また。