#26:近郊の図書館巡りをします~その3

こんばんは。

 

本日は、先日投稿した、近郊の図書館巡り~その3です。

港区立三田図書館に行きました。

 

JR 田町駅三田口から徒歩5分程のオフィスビルが並ぶ街中にありました。

慶応大学三田キャンパスやNEC、森永など著名な企業の看板が並ぶ地域にあり、港区で一番利用者が多い図書館とのこと。詳細は公式ホームページをご参照ください。

 

外観は隣接するビルと大差無く感じましたが、館内に入ると昭和の趣を感じる内装でした。床材がリノリュウムで、私達が学生生活を過ごした教室と同じだったからでしょうか。

館内は、地下1階は、視聴覚室ホール、1階と2階は書架と読書席、3階は読書席(一般向、港区民専用)と集会室に分かれています。

 

1階と2階の書架のエリアは、背の高い本棚でかっちりと作られた巨大迷路のように感じました。見上げる高さの書架が相互に迫り、圧倒的な蔵書を物量として感しました。書架には案内がされているのですが、迷路に飛び込む楽しさを味わうことにして、自由気ままに書架の間を抜けていきました。

2階の奥には、館内閲覧専用シールが貼られた郷土史資料の書架が続きます。江戸、明治期に発行された本が印刷・製本されている全集がありました。手に取り、開いてみましたが読めず、数秒だけ時代の雰囲気だけを味わって終わりました。この時代を調査している方にとっては、宝のような情報源でしょう。

1階の突き当り奥には、天井まで届く書架が人間がぎりぎりすれ違える程度の狭い間隔で並んでいます。向こう側の通路も本で仕切られて見えない、通路毎に小さい世界が並んでいるようです。言語関係の棚には、世界中の言葉の辞書がびっしり詰まっています。ネパール語インドネシア語等国名が解る言語から私が知らない名前の付いた辞書も数多くありました。著者や編集者の膨大な努力とその国と日本を繋ぎたいと願う情熱の集結なのか、妄想しながら通り抜けました。

1階の中央は、ホールとして開け、貸出カウンターがあります。その先に子供用図書エリアが設えてあり、小上がりのように畳が敷かれています。靴を脱いで畳の上で親と一緒に本を読む。すでに3歳位の女の子を連れた2組の親子が本を読んでいました。とても温かいものが気持ちの中に広がりました。

紙芝居が揃った棚もありました。『はなさかじいさん』を手に取ると、子供の頃、水あめやおせんべいと梅ジャムといった駄菓子と紙芝居を積んだ自転車に乗ったおじさんを近所の公園で、ワクワク、ドキドキしながら待っていた事を思い出しました。紙芝居のおじさんは、子供達に向けた移動エンターテインメントだったと思います。昭和時代の子供は、10円玉一つでいくつもの楽しみを体験できました。

 港区三田図書館では、昭和を過ごした自分の記憶の迷路を楽しむことができました。

 

2022年4月に「札の辻交差点」に建築中の 12階建て 港区複合施設「札の辻スクエア」に移転するそうです。

 

 

健やかな一日をお過ごしください。

では、また。