#21:セルフトークを意識します~6 手放したいもの
こんばんは。
初夏を思わせるお天気でしたが、いかがお過ごしですか。
本日は、外出先の界隈で昼食をとり散歩しながら浮かんだセルフトークを思い出しています。
そこは10年以上も定期的に訪れる場所でしたが、その界隈が老舗の和食店、隠れ家レストラン、昭和を感じる喫茶店(今風のカフェではなく)等が密集していることを最近知りました。それからというもの、街歩きをしてから帰路につくようになりました。
何度目かの街歩きで、古い日本的な店構えのうなぎ屋を見つけてから、とても気にかかっていました。私の中では、うなぎは贅沢品(これも時代を感じる表現ですが)で、ここぞという時にしか口にできないイメージを持っていましたし、老舗の風格ある店構えと重なって、気軽に暖簾をくぐる事はできず、ためらっていました。
今日は、外出先に向かいながら、「あの暖簾をくぐろうかな。」とゆっくりと気持ちがまとまり始めました。
実際に、うなぎ屋の暖簾をくぐりました。手指消毒をしてから2階の客席に着くと、黒光した張りがむき出しの天井に、かき氷の器のようなフリルのガラス製で異なるデザインのランプシェードから灯が下がっています。壁には小さいスケッチが一枚と、大判の書が掛けられていました。お店の接客の方はお着物で、昭和より少し前の大正レトロの雰囲気に満ちた空間でした。
お店の方から、山椒は、直接うなぎにかけるよりも、ご飯にかけた方がうなぎの風味を生かすことも教えていただきました。
鰻重の蓋には、羅針盤の蒔絵。方角と干支が書かれたデザインに伝統と新しさを感じました。
うなぎは、甘さを抑えたさらっとした醤油を感じる味で、ふんわりと焼きあがった食感と共に、さっぱりと美味しくいただきました。
「来てよかった!」
あれこれとルールを作っているのは、親や社会を通した経験を基にした自分自身なのかもしれません。「ここぞという時」「贅沢品」という自分で決めた枠をすこし緩めたら、美味しくて贅沢な空間と時間を味わうことができました。
自分の中につくった「~ねばならない」という意識を手放したら、少し身軽に行動できるかもしれないと思いました。
健やかな一日をお過ごしください。
では、また。