#50:キャリアコンサルタント技能士2級受験に向けて~25 「対話」の絵画を見て
こんばんは。
ゆっくりと陽の沈む時間が早くなり、涼しさを覚える空気の中で、秋を感じています。
皆さんがお住まいの地域では、どのような場面に季節の移ろいを感じますか。
昨年、友人に紹介された展覧会で、一枚の絵画を拝見しました。
作家は李禹煥(リ・ウファン)。題名は「対話」。
キャンバスに2本のシリンダーが向かい合って描かれています。向き合っている部分は同じ白色ですが、それぞれ左右異なる方向からシリンダーが彩色されています。左側のシリンダーには左側から青が、右側のシリンダーでは、右側から赤が彩色されています。
向かい合っている部分は同じ白色。あたかも同じ物体が人の網膜に映っているようです。ただし、誰かの心を通した解釈は人それぞれ異なり、暖かい印象(赤色)を持つ人もいれば、冷静な印象(青色)を得ることもあります。
向き合って会話をしていても、それぞれが異なる意味に解釈して心に収め、別の事を考えているとも解釈できます。
「同じものを見ても、解釈は異なる。
お互いが同一の理解を共有しているとは限らない。」
コミュニケーションの概念を絵画を通して学びました。
その後、キャリアコンサルタントとして面談を重ね、学びと気づきを得て、この絵に対する私流の新たな解釈を得ました。
「全てを共有しなくても、それぞれがそこに在っていい。
その人にとって大切な部分は大事にしていけばいい。」
キャリアコンサルタントとして、短い面談時間でも、クライアントにとって大事な部分を見つける姿勢でありたいと思います。試験でも同じ気持ちで臨みます。
香川県直島には、「李禹煥美術館」があります。(下記がURLです。)
https://benesse-artsite.jp/art/lee-ufan.html
コロナ禍が収束したら行きたい場所の一つになりました。
作家について、ウィキペディアに記載がありました。(詳細はそちらをご参照ください。)
李禹煥は1936年大韓民国慶尚南道生まれ。日本大学文理学部哲学科卒業。60年代後半から「もの派」の中心人物として活動しているそうです。
もの派は、木や石といった自然素材と、紙や鉄材、ガラスなどの工業製品といった「もの」のあいだに自分の意思を介入させることで、素材同士の新たな関係性を提示するという試み。近年、世界各地で発展した複数のモダニズムが注目され、李禹煥や「もの派」の国際的な評価も、韓国や中国などアジアを含めて高まっているとのことでした。
哲学をバックボーンとして生まれた芸術作品だと知り、再度、このシリーズの絵画を拝見したいと思います。私のこれからの経験が新しい解釈に気づかせてくれると思います。
健やかな一日をお過ごしください。
では、また。