#41:今、に集中します~出来事5 茅の輪(夏越の大祓)

こんばんは。

 

梅雨冷えを感じる日となりました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

 

今日、氏神様にお参りしました。緊急事態宣言中は、近郊の小さい美術館が閉鎖されていたり、公園のベンチには座れないようにテープやロープが張られていましたので、長い距離の散歩は控え、近くの氏神様にお参りすることが多くなりました。小さいお社ですが、江戸時代には境内で相撲大会が開催されたこともあるそうで、当時の人々が集う場所だったのでしょう。銘木認定された樹々による木陰もあり、お参りする方々と時々すれ違う、落ち着く場所です。

 

1人の大工さんが「夏越の大祓」の準備を進めていました。直径2~3mはあろうかという茅の輪がトラックに積まれていました。

「夏越の大祓」は、毎年6月30日に心身を清めて災厄を祓い、無病息災を願う行事です。茅(ちがや)というイネ科の植物で編んだ輪をくぐる「茅の輪くぐり」をします。

茅は生薬にも使われているそうで、その茅の輪をくぐることは有難いご利益があると期待されたことと思います。茅の輪のくぐり方には地域やその神社により決まったお作法があるそうです。私がお参りする氏神様では、そのお作法が貼り出されます。昨年はその張り紙を読みながら、間違えないようにお参りした記憶があります。

 

一般的なお作法ととして、インターネット上には下記の掲載がありました。

1周目:正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る
2周目:正面でお辞儀、右足で茅の輪をまたぎ、右回りで正面に戻る
3周目:正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る
正面でお辞儀、左足で茅の輪をまたぎ、参拝へ
茅の輪くぐりのときには、神拝詞(となえことば)を声に出さずに唱えます。

「祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ」
(はらへたまへ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ)

 

日本では、古来二十四節ごとに行事があり、季節の移り変わりを楽しんでいたように思います。これから来る季節を迎えるために手間をかけて準備をし、訪れたその瞬間、今を楽しむ。そう考えると、なんと豊な時間の過ごし方だろう、と感じました。

温暖化が進み、時間や場所の観念を変えたインターネット越しのコミュニケーションが生活を支える現在では、旧来どおりの行事を日常生活に組み込むのは難しい時もあります。何かに追われているようで、これから来る季節をお迎えする準備は何をしているかと考えると、私自身は、年末年始の大掃除、お飾り、お節料理、お雑煮程度で、それすらも気合を入れないとできません。。。私だけかもしれませんけれども。

今でも旧来の行事を守っている方々の力を借りて、感謝と共に、今この季節の空気を味わおうと思います。

 

健やかな一日をお過ごしください。

では、また。